
先日の職員会議、
園長先生が、鈴木まもるさんの絵本『ツバメのたび ─ 5000キロのかなたから』を紹介してくれました。

良い絵本ってなんだろう?
視線を自然に導く構図や、対照的な場面のつくり。
それから、絵の中にさりげなく描かれた風景や人物の情景も、
子どもたちの心に届く大事なポイント。

園長先生は、ページを一枚ずつめくりながら、
読み聞かせの実演もまじえて、絵本の魅力を伝えてくれました。
今日の朝の会。

年長さんのクラスの担任の先生が
子どもたちの読んでいるのは「ツバメのたび」です。

遠いマレーシアの異国の風景の中、不思議な声に導かれて
ツバメが羽を広げて旅をはじめる様子を
子どもたちはじっと見守っています。

明るくなってきた空を飛ぶ ツバメの先に
みんなが知っている新幹線が見えてきました。
「あっ。かわった」
絵本を読み進めるたびに
だんだんツバメが近づいてきているような感覚が
子どもたちに生まれているようです。

絵本を読み終わって、
「みんなが知ってるツバメさん、どっからきてた?」
と先生がきくと?
「マレーシア!」
「とおいとおいところね!」
「ツバメさんはどんな声がきこえてるかな?」
「赤ちゃんの声じゃない?」
子どもたちもツバメが海を越えて遠くから はるばるやってくる
生命の不思議に思いを巡らせていました。
単に物語を読む楽しさを超えて、
子どもたちの心や成長に働きかける絵本の力。
「あっ!きたよ!」
幼稚園の玄関先には、
ツバメの巣をじっと見上げる子どもたちの姿がありました。

